新社会人1年生に送る習慣化のすすめ。(続き~質問の仕方)

前回は挨拶・笑顔、敬語、報(告)・連(絡)・相(談)、仕事を図式化して効率的に行い、習慣化してしまうことをおすすめしました。

今日はその続き、質問の仕方、タイミングについてお話します。

新入社員に限らず、転職者でも、質問が苦手な方、質問をしたいけれど、知ったかぶりもできないし、と、悩んでおられる方、必見です。

出来ていること、出来ていないことをここで見直ししてみましょう。

質問の技術   

聴くまでもなく検索で解ることは調べ「担当者しか知り得ない業務情報」などは直接担当者・または関係者に聴きましょう。また、5分考えて解らないことは知っていそうな人に聴きましょう。5分考えて解らないことは1時間考えても解りません。考えることも大事ではありますが、時間との兼ね合いです。

質問をするときには3点にまとめましょう。

☆なぜそうなったか
☆どうなれば質問者に納得できるのか
☆試みた方法・考えた内容

上記を説明する際、前述の図を描くのもポイントですね。たまに口頭で長々と質問してくる人がいますが、聞かれている方としては最初の方の内容は何だったのか忘れてしまうし、何をしたいのか、質問の意図が分からないときもあります。
状況を説明する簡単な図を書いた上で質問に行く習慣が付けば完璧です。

忙しい人に質問するときは、

☆質問内容を簡潔にする
☆Yes/Noないしは選択肢から選んで返答できるような質問にする
☆やりとりに掛かる時間をだいたい予測する

というようにして、「ちょっとお聞きしたいことがあるのですが、○分ほどお時間よろしいですか?」と聴きます。「今忙しいから」と言われたら、相手の性格にあわせて「では時間が空いたら教えてください」とか「いつならお願いできますか?」と確認。質問したい内容は一旦保留にして待ちます。
その上で定期的にリマインドを掛ければOKです。

メモの技術

まずは、やるべき事や言われたことをメモする習慣を付けましょう。上記の図を描く習慣と合わせてノートを持ち歩くのも良いですね。

メモを取るときのポイントは2つ。

☆解るまで確認する

「こういうことで合っていますか?」と自分の言葉で確認しましょう。

相手もあなたが新人だからすぐに理解できないことは解るはずです。
むしろ、よく解ってない人に作業依頼して全く違うものを作られても困るので、
優秀な人ほど確認は念入りにしようとします。
みんなちょっと聴いただけなのにわかっている様子なのに自分だけ恥ずかしい!
など思う必要はありません。周りに聞いてみると実はよく解らずに頷いているものだったりします。後になってミスを犯してしまわないように、そして入社したての頃こそが質問しても当然だと周囲も思っています。後々質問することすらためらわない新人のうちこそ確認してしまいましょう。

☆5W1Hを意識する

メモというのは後々の自分へのメッセージですから、後から読んで思い出せるようになっている必要があります。そのうち、最低でも「いつまでに」「誰に」「何を」「どうする」の4点は書き残すようにしましょう。特に「どうする」は重要です。絶対に残しましょう。

具体的に言うと、「○○について」「○○資料」といった体言止で終わるようなメモは、後から読んで意味不明です。「○○資料を作成する」「○○資料を△△さんにメールする」というように、行動、方法を表す言葉で締めくくるようにメモをとりましょう。

成果を残す  

なにか作業をしたら必ず「成果」を残しましょう。「作業をする⇒成果が残る」という図式を頭に叩き込んでおくことです。
調査作業など、調べていることに関して結局答えが見つからないまま時間が過ぎることはあると思います。
その場合でも「○○を調べた」という記録を残しておきます。
これは業務保全というだけではなく、誰が行ってもミス無く、業務を達成させるためです。

仕事は蓄積作業であることが殆どです。「調べて解らなかった」のであればその事実も残し、

業務をより効率よく、改善していく問題提起にもつながります。

まとめ

以上、新社会人が半年間で習慣化すべきことです。
どれも簡単で、やること自体は簡単です。これをまず半年くらいでコツをつかんで習慣化しましょう。

こういった基礎的なことができるようになって始めて、応用的なことができるようになります。

焦る必要はありません。

一番大事なのは、基礎的なことを時間を掛けてでもしっかり習慣化すること、です。一見たくさんあるようで、大変そうですが、一つずつこなせば大したことは有りません。
いきなりの1万歩を狙って挫折することよりも、焦らず、あわてず、一歩ずつ着実にステップアップすることで自信をつけましょう。

新人のうちは叱られることはあるとは思いますが、それは反省して次に活かしてください。むしろ新人のうちに叱られて場数を踏んでおきましょう。無闇に怒る上司に当たった場合、余裕がないのだなと思っていれば良いです。

上司によってはせっかちな人もいれば無頓着な人もいます。
どういうタイミングがベストかは状況次第のこともあります。

挨拶や受け答えをきちんとしていると、上司や先輩からも話しかけられやすくなります。

だいたいの場合、誰もが忙しそうに見えます。

あらかじめ、相手を拘束する時間を決めて提示しておくことで、相手の予定調整を楽にし、自分自身もそれまで他の業務に専念できます。

最初の頃は業務手順をノートにまとめるのに、時間がかかるかもしれませんが、その分、後輩や部下が出来た時に教え方のコツや、勘違いしやすいポイントがわかると思います。

「質問できるのは今のうち」「叱られて自分をフォローしてもらえるのは今のうち」と新人時代こそがチャンスととらえて仕事を覚えていって下さいね。