突然ですが、「プレシジョン・メディシン」という言葉を何処かでお聞きになった事がありますでしょうか?
~プレシジョン・メディシン(Precision Medicine:精密医療)とは、個別化医療、テーラーメイド医療、そして狭義には抗がん剤選択の遺伝子検査(がんクリニカルシーケンス検査)のこととほぼ同じ意味合いで使われます。~
今まで(現在)の、抗がん剤治療は患部の臓器別治療であり、実際に使ってみないと効果がやや不確かであると言われております。
プレシジョン・メディシン(精密医療)では、がん遺伝子レベルの変異を見つけて、その変異別の抗がん剤選択を行うため効果予測の精度が格段に増したと言われております。
そのため、臓器別の縦割りから変異遺伝子別の横断的な抗がん剤選択への移行過程にあります。
また抗がん剤そのものも、主にがん細胞のみをピンポイントで攻撃する分子標的薬というものが続々と開発されてきています。
無駄な医療費や副作用を回避するために、米国では今や主流になって来ています。
さらに現在存在する抗がん剤(分子標的薬を含む)と遺伝子変異のマッチングを
治験情報のパソコンレベルではなく、AI(人工知能)のワトソン(スパコン)を
駆使した膨大ビックデータの文献とのマッチングをおこなう方向に進んでいます。
日本でも、国主導のスクラムジャパンというプロジェクトが推進中ですが、肺がんと消化器がんに限られ、臨床研究のため無料ですが受診要件あります。
民間主導のプレシジョン・メディシンの遺伝子検査オンコプライムは、ほとんどのがんに対して北大・千葉大・京大・岡山大の各4病院にて実施中で、いずれも自由診療で数十万円から約100万円かかります。<下表参照>
現在薬価引下で話題によく上がるオプジーポなど、高額な医薬品を使用した場合の負担はどうなるのか、不安を解消し、安心して治療に専念するためにも、保険加入の検討加え、加入中の保険も、進化する医療のことを念頭に見直しが必要かもしれません。
