大学や専門学校へ進学するのに、奨学金制度を利用する家庭が増えてきています。JASSO(日本学生支援機構)における2015年度の貸与実績によると、同機構の奨学金を利用している大学生は全体の38.2%と、年々上昇傾向にあります。
不景気などで、世帯収入と学費のバランスが崩れてしまっているためか、奨学金の利用がどんどん一般化しています。
しかし、奨学金というのは名前の聞こえは良いですが、あくまでもそれは「借金」であるという事を胸に刻んでおかなければなりません。
国や民間の「教育ローン」と違うのは、金利が安いのと、借り入れと返済を行うのが親ではなく子ども(奨学生)本人であるということです。
いくら「安く借りれた」といっても、「借金」には変わりないので、利用した時点で「返済の義務」は発生しているのです。
万が一、返済が滞ってしまった場合、滞納分の金額に利子がかかったり、ブラックリストに乗ってしまったりと、お金だけではなく本人の信用にも大きな傷を作ることとなるのです。
もしブラックリストに登録されると、登録後5年間は住宅ローンやクレジットカードなどの新規申し込みや、分割払いの審査が通らなくなります。
これからさまざまな経験を重ね、自分の道を歩んでいける20代にとって信用がなくなる5年間は、あまりに勿体ないものになってしまいます。
本当に奨学金が必要なのか?親がいくら出資できるのか?
奨学金を利用する前に、より具体的に検討してみることをおすすめします。
また、子どもが大学に行くことを前提にして、子どもが小さいうちに保険会社などの学資保険に入っておくなど、早いうちに準備しておくと将来的に安心なのではないでしょうか。

【引用先】
・PRESIDENT(プレジデント)2017.3.6号<奨学金を滞納したらどうなる?>